AGのぎらつきを克服!
背景
自動車用のカーナビゲーション等は安全の面で、外光の映り込みを抑制するためディスプレイにAG(アンチグレア)やAR(アンチリフレクション)等の防眩、反射防止処理がされている。しかし近年、ディスプレイの高精細化が進むと従来のAGフィルムでは見られなかった「ぎらつき(スパークリング)」というディスプレイをチラつかせて見えづらくする現象が発生。
各社、ぎらつきを低減させる開発をおこなってきたが、映り込みとぎらつきは相反する関係。ぎらつきを抑えると映り込みが出てしまうことより、これらを両立させる塗料の開発が待ち望まれていた。
課題
・ディスプレイ最外装で耐えうる硬度および耐擦傷性
・高解像度(216ppi~450ppi)ディスプレイでのぎらつき抑制および防眩性付与の両立
・スマホやタブレット使用時の蛍光灯の映り込み抑制
解決手段
・相反する防眩性とぎらつき抑制を両立させるフィラー選定技術。
・ハードコート特性を出すためのUV硬化樹脂(モノマー、オリゴマー)のフォーミュレーション技術。
結果
・フィラー選定技術、UVフォーミュレーション技術、分散技術の組み合わせによりぎらつきの制御に成功。
・すでに某大手カーナビゲーション用途に採用。またスマートフォンのアフターマーケット用フィルムに採用。
・特殊フィラー選定技術を生かし、プリズムや偏光板用途へも展開中。
・曲面のディスプレイ(加飾成形)、フォルダブル、ベンダブルや耐指紋性(汚れ防止)にも対応。
| 課題解決事例に戻る |